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天本 一平; 広野 修一郎*
PNC TN6600 91-066, 86 Pages, 1991/11
平成3年度原子力研究交流制度に基づき、事業団技術者として、インドネシア共和国のインドネシア原子力庁核物質開発センターを訪問し、同センター技術者との研究交流を10月22日より11月4日まで行った。今回の訪問目的は、インドネシアが建設した粗製錬パイロットプラントを順調に稼働させるための技術的検討を行うもので、当初、核物質開発センター側は、特にウラン製錬残液のイオン交換に関する研究交流を希望していた。しかしながら、実際に検討した内容は、ウランのヒープリーチング工程より、イエローケーキの脱水・乾燥工程に至るウラン粗製錬に関する全範囲に及んだ。PNCとしては、核物質開発センター側が抱える諸問題について、これまでに主として人形峠事業所が蓄積させてきた技術や経験を基に解析し、可能な限りのアドバイスを行うと共に、持参した浮選試薬を用いて、ウラン鉱石中の有価鉱物の回収試験を実施し成果を得ることができたが、今回の派遣に核物質開発センター側の問題が全て解決されたわけではないので、引続き、同国に対する研究交流を推進していく必要があるように考えられる。
堀田 平*
PNC TJ6557 91-045, 121 Pages, 1990/12
海水中のウランを採取する方法は、一般に次の様に分類できる。1.共沈法2.吸着法3.浮選法4.溶媒抽出法5.生物濃縮法本海水ウラン回収プラントのウラン回収方法は、このうちの吸着法によるものである。この吸着法は、有機系もしくは無機系のウラン吸着剤に海水を適当な期間接触させてウラン成分を吸着させ、その後それに溶離剤をかけてウランを溶離させ、濃縮工程を経たうえでイエローケーキを精製するという方法であるが、海水中に溶存するウランは、総量としては多くても(約40億トン)濃度は薄く(約3ppb)、多量のウランを回収するには膨大な量の海水を吸着剤に接触させる必要がある。この海水の移動を機械的に行うとすれば、莫大なエネルギーを消費することになり、その結果として回収コストが上り、経済性の面で問題点が出てくる。これに対して、海水を吸着剤に接触させるエネルギー源として、海洋に存在する波および海流のエネルギーを利用すれば、回収コストの低減を図ることが可能である。本海水ウラン回収プラントは、この波浪および海流のエネルギーを利用することにより、経済的効率を高めたウラン回収プラントである。2.全体システムの構成海水ウラン回収のプロセスは、1.吸着剤による海水ウランの吸着2.溶離液による吸着剤からのウラン脱離3.沈殿・分離により最終製品のイエローケーキを抽出する精錬の3工程から成り、この工程に対応した回収システムの具体的な設備は、一般に下記から成っている。1.吸着剤を保持し海水と接触させてウランを吸着させる吸着設備2.ウランを吸着した吸着剤からウランを塩酸等により溶離する脱離プラント3.脱離液を処理して最終製品であるイエローケーキを抽出する精錬プラント4.以上の各工程間の吸着剤、脱離液、イエローケーキ等の搬送設備5.各工程に必要な薬剤、水、燃料等のユーティリティを運搬・補給する設備上記設備を備えた回収システムの全体構成としては、各設備の方式や設置場所等多数の方式が考えられるが、本回収プラントは、下記のような吸着・脱離浮体および精錬船の組み合わせとしている。1.吸着・脱離浮体一点係留装置付きの四角全方向通水型構造で、浮体内には脱離プラント、脱離液タンク、塩酸タンク等を装備し、脱離までを行う。2.精錬船1.の浮体より脱離液を受取り、船上に搭載したプラントにより精錬を行ってイエローケーキを生産し、陸揚
山本 隆一*
PNC TN8410 90-030, 143 Pages, 1990/03
高速炉使用済燃料の溶解性、不溶解性残渣の性状及び抽出等に関する基礎データを取得する。本報告書は、高レベル放射能性物質研究施設(CPF)において平均燃焼度54,100MWd/t冷却日数約2.0年のC型特殊燃料棒4本を用いた第13回ホット試験の結果を取りまとめたものである。主な成果を以下に示す。(1)せん断 せん断工程におけるSUP85/Krガスの放出割合はORIGEN計算値に対し約60%であった。特にプレナムせん断時の最初のせん断で、ほぼ全量が放出され放出率が高くなっている。(2)溶解 溶解は初期硝酸濃度4.7M、溶解温度B.P(約103度C)、加熱時間12時間でほぼ全量溶解した。燃料中からSUP85/KrガスはORIGEN計算値に対し40%が放出された。(4)小型溶解 小型溶解試験で各パラメータをふった試験を実施した。1.硝酸濃度が高い程、溶解温度が高い程溶解速度が早くなり溶解時間が短くなる。また、硝酸濃度の違いによる溶解速度は初期硝酸濃度の1.3乗に比例する。2.C型特殊燃料棒では高燃焼度(63200MWd/t)の方が低燃焼度(41000MWd/t)の1.2倍の速度で溶解した。(4)清澄(不溶解性残渣の回収)不溶解性残渣の回収重量は1.1gであり、燃料総重量の0.28%であった。また、残さ粉末の量はこれまでの試験結果に比べ少なかった。(5)抽出 抽出工程の共除染・分配試験ではRETF基本フロー確証を主目的とした試験を実施した。1.タブルスクラブを行うことにより、Ruの除染係数が3xl0/SUP4から4x10/SUP5に改善された。2.HAN単独(ヒドラジンを併用しない)とHAN-HDZ(ヒドラジン添加)を比較してみると、HAN単独でのDF/SUBpu(Uプロダクト液中のPu)は2.7x10/SUP5、HAN-HDZでは4.0x10/SUP4であった。このことからHAN単独、HAN-HDZの分配性能は大きく変わらなかった。
岩本 多實
JAERI-M 6376, 52 Pages, 1976/01
高温ガス炉の燃料には高濃縮ウラン-トリウム系と低濃縮ウラン系とが用いられる。本報告では主に前者のトリウムサイクル燃料を採り上げ、燃料のリサイクルに関係がある、トリウム精錬、燃料製造、再処理、再加工、廃棄物処理など各分野の技術の概要を述べ、その現状と問題点とを記するとともに低濃縮ウラン系についても若干言及した。
長縄 弘親; 永野 哲志
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【課題】重液相内若しくは軽液相内又は両相内に含まれる特定物質を簡単な方法で効率良く抽出回収する方法を提供すること。 【解決手段】機械撹拌を利用する液液抽出において、翼部位が重液相と軽液相の間の界面近傍に配置された攪拌翼を回転させながら、容器の上方から重液相を下方から軽液相を送液導入し、乳濁混合状態と相分離状態の領域を形成させ、相分離した液相を他の容器の逆抽出液内に導入し、特定物質を抽出回収する。